矯正歯科とは|大分県別府市の矯正歯科

歯根膜とは

歯根膜とは、歯根と歯槽骨の間にある薄い膜のことをいい、歯周靭帯ともよばれます。コラーゲン線維がおよそ半分を占める、厚さ0.15~0.38mm位の組織で、歯茎、セメント質、歯槽骨と共に歯周組織を構成しています。 人が力いっぱい噛む際にかかる力は、奥歯であれば体重に比例しているといわれていますが、運動時や睡眠中の無意識に歯を食いしばる際には、最大で体重の2倍もの力がかかっています。それが長期に続くと、歯が削れたり、割れたりすることもあります。私たちは食事の時に、自然に噛む力を加減しています。この噛む力をコントロールする際に、重要な働きをしているのが歯根膜なのです。

歯根膜の働き

歯と歯槽骨を強固に繋ぐ役割のほかに、歯根膜は触覚や痛覚といった感覚があるため、噛んだ時の硬さや感触、刺激などを感知して脳に伝えるセンサーのような働きをし、歯に伝わる咬合力を調整しています。 また噛む際の衝撃を、歯根膜がクッションのように様々な方向から加わる力を上手く逃して、過剰な力が歯に加わるのを防ぐ免振機能によって歯や周りの骨を守っています。健康な歯でも指で動かすと少し揺れるのも、歯根膜の機能です。

歯列矯正治療における歯根膜の役割

歯列矯正治療はブラケットという矯正装置を歯に装着して、ワイヤーを通して歯を引っ張るブラケット矯正や、マウスピース型の装置を歯に装着して、一定期間毎に動いた歯に応じた新しいマウスピースと交換して歯を動かすマウスピース矯正治療がありますが、歯の動く仕組みは歯根膜と大きく関係しています。 歯根膜は厚さ0.15~0.38mmという薄い膜ですが、常に一定の厚さを保とうとする性質があります。歯列矯正治療はこの歯根膜の厚さを保とうとする性質を利用して歯を動かしているのです。

矯正装置を装着して、動かしたい方向へ力がかかり始めると、力は歯根膜に伝わるため、歯根膜が伸縮します。矯正装置によって歯や歯周組織に常に一定の力がかかることで、骨芽細胞と破骨細胞が働き始めます。骨芽細胞は歯根膜が引っ張られて伸びている部分で、新しく骨を作ります。反対に、破骨細胞は歯根膜が圧迫されて厚さが縮まっている部分の周りにある歯槽骨を溶かしスペースを作ります。歯はできたスペースに徐々に移動していき、歯が移動した後には徐々に新しい骨が作られ、スペースを埋めていきます。これを繰り返すことで歯が動くのです。歯は歯槽骨の中で少しずつ動いていきます。動くスピードは、1mm動くのに約一ヶ月ほどかかります。このことから、事故などで歯根膜がつぶれてしまい、歯が歯槽骨に癒着してしまった場合は、歯列矯正治療をすることが難しくなるのです。歯根膜は歯列矯正治療において、とても重要な役割を担っているのです。

歯根膜炎に気をつけましょう

虫歯や歯周病が悪化してしまい、歯の中にある歯髄が炎症を起こす歯髄炎の炎症がおさまらず、歯根の先端である根尖から炎症が歯の外に出てしまい、歯周組織や歯根膜にまで炎症が起こることを歯根膜炎といいます。 歯根膜炎のその他の原因として、歯ぎしりや食いしばりによる炎症や、根管治療によって歯根膜に刺激が加わることによる炎症などがあります。また、噛み合わせが高かったりする場合や、転倒などの外的要因で歯に強い力が加わったことが原因で歯根膜炎が起こることもあります。

症状として、急性の場合は虫歯の根元部分の歯茎が赤く腫れて、押したりすると痛みを感じます。他にも噛んだり、歯を叩いたりすると強い痛みを感じたり、歯が浮いた感じがするなどの症状があります。歯髄炎に比べると痛みはやや軽いのですが、持続的な痛みがあり、一日の痛み方の変化がほとんどありません。 症状が進むと、顎の下のリンパ節が腫れて、頭痛や発熱などを引き起こしてしまうこともあります。慢性化してしまうと、歯が浮く感じや、噛むと痛みを感じる程度で済む場合もありますが、悪化した場合、歯根先端の骨が破壊されて嚢胞ができたり、歯茎から膿が出てきたりします。さらに、嚢胞から細菌が血液を通って全身に運ばれてしまうため、リウマチ熱、心臓弁膜症、急性腎炎などを引き起こしてしまう危険性もあります。これを歯性病巣感染といいます。

治療法は、歯根膜炎を起こしている歯根部分をよく消毒して、細菌をなくしてから歯髄を抜いたあとに、薬剤を詰めて塞ぐ根管充填治療をおこないます。それから被せ物や詰め物、もしくは金属で土台をつくり、人工歯を被せる差し歯治療をおこなうこともあります。しかし嚢胞が大きい場合は、歯根膜炎を起こしている歯茎を切開して、嚢胞を骨の中から取り出したり、最悪の場合は抜歯をおこなうこともあり、その場合はインプラントなどの義歯による補綴治療をおこないます。

もし歯や歯茎の痛みがなくても、噛んだときなどに歯が浮いた感じがするといった違和感がある場合は、早めに歯科医院を受診することをお勧めいたします。

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